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ドアノブの同人作品のプロット書き方講座

同人音声のプロットの書き方

 

前置き。

これは同人シナリオライター・ドアノブの主観、経験談で書かれています。

完全にこうだという正解ではなく、あくまで参考として使用してください。

 

  • 共通してシナリオに必要なプロットの書き方。

まずはプロットの書き方から。

プロットに必要な項目は、以下の通り。

 

・文字数(想定時間)を決める。

・プレイ内容を決める。

・コンセプト、ストーリーを決める。

・キャラクターコンセプトを決める。

・納期を決める。

 

これらについて、一つずつ解説していきます。

 

 

・文字数(想定時間)を決める。

文字数は、作品の長さに直結し、依頼する際にそのまま料金額になるので、出来る限り明確にしましょう。

とはいえ、文字数がどれだけ時間に換算できるかわからないと、想定することも難しいので、ドアノブの経験上の文字数=時間をお教えします。

 

30分=5000文字

 

これは、あくまで目安で、演技指示、内容によって誤差がありますが、仮に2時間越えになりますと、20000文字以上の文字数が必要とお考え下さい。

長―く演技してほしい、逆に早口での演技などがあると、その限りではなく、また同時音声(二人の声優様、二つの演技を同時に流す手法)をしようすると、その個所は単純に倍の文字数、ご料金が発生するため、ご注意ください。

 

 

・プレイ内容を決める。

シナリオライター、声優様に依頼する際もかなり重要です。

自分で、どのプレイを入れたいか、きちんと決めておきましょう。

 

いわゆるエッチパートがある際、『本番』、あと適当。とか書かれると、結構互いに困ります。

必ず、『本番何回』(+体位の指示)、『フェラ』『パイズリ』『耳舐め』『囁き』

など、入れたいプレイがある場合は、必ず羅列して、指示をしましょう。

 

でないと、突然アナル責め、まんぐりがえしクンニ。など、マニアックな行為を入れられてしまい、リテイクや、「指示出してなかったじゃん!」と困らせてしまう可能性もあります。

 

 

・コンセプト、ストーリーを決める。

学校で、女子高生イメージの女の子と、ラブラブエッチをしたい。

この指示だけで、三つコンセプトが出てきます。

『学校もの』『女子高生もの』『ラブラブもの』。となります。

 

また、ストーリーに関しても、

『ふと幼馴染が放課後にお誘いしてきて』『テストで一緒に勉強してくれたお礼に』

『告白したかったけど、エッチしながらなら、好きって言えた』

こんな感じで、箇条書きでもいいので、先に決めてしまいましょう。

そこから補足的に表現を増やせば、基本的なコンセプト、ストーリーはおおよそ決まっていきます。

 

また、逆に大量の指示になりそうなもの、思いが強すぎて、世界観を壊してしまう。

など、書きすぎても書く側も書いたとしても、後々大変になるので、やはり箇条書きで初めて、最大でもトラック一つ単位で、3行~4行、300文字程度で一度書き終えることをお勧めします。

 

 

・キャラクターコンセプトを決める。

キャラクターにも個性を入れないと、凡作になってしまう時代です。

かといって、驚異的に個性的だと、何かと困ることも。

 

なので、おおよそ必要なキャラクター像の項目は、

『年齢』(イメージ年齢。実際にロリ系として、『〇1歳』とか書くと、アウトです)

『立場』(学生、先生、妹、医者など)

『外見の印象』(髪型、身長などの大まかなイメージ。モデルがいるのならば、アニメなどのキャラクターの画像などを共有していくのもOKです)

『語尾、口調の統一』(ですます口調などをきちんと指示)

『視聴者との関係、思っていること』(視聴者=竿役の相手。幼馴染、初めて会うえんこう相手。など)

 

これくらいを基本決めておくことをお勧めします。

特に、外見は作品のパッケージイラストに影響します。ここで食い違う表現が出てしまうと、最悪、金髪キャラが黒髪なびかせてしまいます。

 

また、口調も大事です。同じく、思っていたのがあらあらうふふ系お姉さんだ思ってたら、書いてもらったら、『おらおらこらぁ!』とか叫ばれます。

 

 

・納期を決める。

延々と、自分でゆっくり書いていく場合は、長くても短くても大丈夫。

ですが、声優様に依頼をお願いして、イラストをお願いして、と、逆算していくと、絶対にここで終わらせないと! という期間があるはず。

無理ない程度に、スケジュールを決めて、守れるように頑張りましょう!

 

 

 

ここから、依頼する際に必要なこと。

 

 

・ご依頼料(文字単価)の確認、ご相談。

これは、良くあることなのですが、プロフ、ツイッター、サイトなどに、ライター、声優様が事前に単価、依頼料を書いていても、そこから聞いてくる方も結構います。

きちんと依頼する相手の提示しているものは確認しましょう。

 

また、逆にご相談からでも大丈夫です! と、相談から文字単価を相談させてくださる方もいらっしゃいます。

その場合は、『文字数はこれくらいなのですが、いくらくらいでお願いできますでしょうか? こちらはこれくらいが予算になります』と、きちんとお願いとご相談をお願いします。

 

 

・納期のご相談。

基本的に、大きく長くとることがおすすめです。

大まかに、8月中に依頼した場合、9月末くらいまでを基本としてください。

ライター様、声優様のスケジュール的には、さらに遅くなることも十分あります。

事前に相談して、きちんといいものができるよう、気長に設定しましょう。

 

 

・リテイクの量、回数。

リテイクは必ずと言っていいほど、基本、ありきで考えてください。

自分がお願いして、こうじゃない。となったときに、一度納品していただいたから……。と妥協するのも、逆に失礼にあたりますし、作品が中途半端な評価を得てしまうと、ライター、声優様にもマイナスなので、基本の指示を伝えて、+多少のリテイクは、互いを救います。

 

とはいえ、何回も追加でお願いすること、大量の書き直し、やり直しはNGです。

きちんとリテイク回数、リテイク可能内容を事前に決めて、その範疇で、適切にここをこう直してほしいとお願いしましょう。

 

それ以上のリテイクの場合は、追加料金のご相談をして、対応してもらいましょう。

 

 

・ここをこうしてほしいという案をきちんと。

リテイクの項目にも書きましたが、上記のプロットの書き方がきちんとしていれば、あまり問題ありません。

が、この作品は、このコンセプトを全面に出したい! など、一言熱意や意欲を書き添えると、理解が互いに深まります

 

 

・仕様書のみと、プロットを提出する際の違い、留意点。

仕様書について。

プロットを書くということも、意外なほど難しかったりします。

その際に、仕様書のみを送り、プロットから作っていただくことも可能です。(要相談)

仕様書とは、ほぼタイトルのみ、2~3行の箇条書きの『何か』でも、お任せすることができるライター様はいらっしゃいます。

その代わり、プロット制作代を追加で払うことや、いわゆるサービスになる場合がほとんどですので、お願いする。という気持ちを忘れずに。

 

 

最大に必要なこと。

・褒める。喜びを表現して返信。礼儀は丁寧に越したことはない。

これ、本当に大事です。作品を提出してもらった際、ここがとても良いです! 個々の表現が素敵でした! と、一言添えるだけでも、非常にライターは喜ぶものです。

また、礼儀正しく、適切な速さで対応することも大事です。

ここは社会の常識でもありますが、好まれるクライアント様には、人ですから、より一層いい仕事をしたいと、モチベーションが上がります。

 

ト書きについて。

ト書きの種類と、書き方。

 

ト書きには、いくつか大まかな種類があります。

 

・バイノーラル指示などに当たる、位置関係、距離感の指示。

これは通常、(右)(左)から始まり、声優様のやりやすい、あるいは指示の種類にあわせて書く必要があります。

例えば、DLサイト様指示ですと、正面・通常位置を①として、16分割した数字があり、それに沿って、位置を決める方法があります。

 

また、声優様によっては、大雑把に、(右から、普通距離)など、位置を指示する場合でも伝わることもあります。

それらは、事前に打ち合わせをして、書き方を共有しておくといいでしょう。

 

・演技指示

演技指示には、自分で多く使うものとして、『囁き演技』『キス演技』『フェラ演技』などがあり、細かい点には、具体的な演技指示(優しく)(いやらしくささやくように)など、どう演技してほしいかを、台本に書き、

 

(演技指示)

(距離の指示)

『指示がかかるセリフ』

 

{演技指示はここまで}

 

という具合に、指示を書きます。

 

・正確に、声優様が演技しやすいように意識して。

こうしてほしいというト書き指示は、なるべく書いて、かつ伝わりやすいようにすることが大事です。

あいまいな表現や、バイノーラルの指示があいまいですと、演技の際に困ってしまったり、あとで距離や方向がずれていて、結局リテイクの原因になります。

きちんと伝わるように、正確に、わかりやすく描きましょう。

 

 

まとめ

ここまで書いてみて、自分でこういう指示なら助かるという、ライター側の意見と、声優様に依頼する際の注意点で、共通しているのは、『正確に』『丁寧に』『お願いするという意識』

これらが重要になってくると再認識しました。

 

依頼するためのプロットや、台本を描く際に、なにより上記の注意点をきちんと守ること。

特に、お願いしているのだから、しっかり礼儀正しく、文脈、気持ちを書いて伝えることで、ノリノリのリテイクや、修正する相手に、いやな気持にならないでいただく。これが何より大事です。

 

この業界に限らず、人と仕事を共有するということは、礼儀や丁寧さが、何よりも大事です。

一度書いたものを、再度時間をおいて、きちんと丁寧にお願いできているか、その確認をすることが大事です。

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